今でもよく食べられている、蜂の子とイナゴ。栄養や味の違いは?

イナゴも蜂の子と同様、古くから貴重なタンパク質源として食用にされてきた昆虫です。
蜂の子は主に中部地方で食用にされてきた歴史がありますが、イナゴは全国的に広く食用にされてきた歴史があり、昆虫の中では今でも手軽に入手しやすい食材です。

イナゴは主に佃煮として食べられ、食用にされている品種は水田に多く発生するコバネイナゴです。

コバネイナゴは稲の葉を食べるため、食用としてよりは病害虫として扱われている昆虫です。
ただしイナゴの佃煮にはタンパク質が約26.3%含まれており、良質なタンパク質源でもあることから、蜂の子と同様に食用にされ ています。
今でもイナゴの採集を職業としている人もいて、イナゴの佃煮として缶詰、瓶詰、パック詰めなどにされて市販されています 。

イナゴの佃煮と蜂の子、何が違う?

イナゴの佃煮と蜂の子の大きな違いは、タンパク質と脂質の含有量の違いです。
イナゴはタンパク質が多く、脂質が少ないのに対し、蜂の子はタンパク質含有量がイナゴほどは多くなく、その分脂質が多めです。

蜂の子に最も多く含まれているのが飽和脂肪酸であるパルミチン酸です。
次いでリノール酸、αリノレン酸、ステアリン酸の順に多く含まれています。

イナゴにもαリノレン酸が含まれていますが、脂質の量としては蜂の子よりも多くありません。

ミネラルはイナゴのほうが多い

蜂の子よりもイナゴの佃煮のほうが多い栄養成分としてミネラルがあります。
佃煮なのでナトリウムとカリウムが多いのはもちろんですが、イナゴにはカルシウムが多く、蜂の子の約3倍程度含まれています。
また鉄や亜鉛も豊富に含まれています。

ビタミンはどちらも特徴あり

またビタミンについては、イナゴはカロテンやビタミンAが多い特徴があり、ビタミンKや葉酸も豊富です。
一方、蜂の子はビタミンB群のバランスが良く、その中でもナイアシンが豊富という特徴があります。

イナゴと蜂の子の味の違い

イナゴは小エビを思わせるような味だと表現されるのに対し、炒った蜂の子は卵焼きのような味だと表現されることがあります。
この味の違いはミネラルや脂質の量とそれぞれの旨み成分の違いなどに関係しているのかもしれません。

イナゴも蜂の子も食べている長野県民の健康寿命

高度経済成長期には一時期落ち込んでいたことはあるものの、長野県は戦前から長生きする人たちが多い県でした。
これは長野県の人たちが戦前から食生活に配慮してきたことが 理由と見られています。

長野県では古くから主食には米だけでなく小麦やそばも取り入れたり、タンパク質源としてイナゴやさなぎ、川魚や鯉、豆腐や納豆などさまざまな動物性食材と大豆製品 を取り入れたりしてきました。
また長野県では古くからタンパク質源として、蜂の子を食用にしてきた地域です。

現在でも全国トップクラスの健康寿命を誇る長野県の食生活には、現代社会に住む私たちの健康を守る上でも参考になる情報がたくさんあります。

イナゴは今でも全国区で食べられているため、蜂の子よりは入手しやすく比較的手軽に味を確かめられる昆虫です。
一方で蜂の子は主に中部地方のみで食べられてきたため、他の地方に住んでいると目にすることも口にすることもほとんどありません。
どちらもまだ食べたことがないという方は、この機会にどちらが美味しいか、ぜひ食べ比べしてみてはいかがでしょうか?
【参考文献】
蜂の子の味 http://mame-shiba.info/movie/
蜂の子っておいしいの? http://attaka.main.jp/07.html